割に合わないアルバイト体験談

焼肉屋のビラ配りで高時給の1,100円、割の良いアルバイトと思いきや…

最初は良いバイトだと思ってたんです

17歳の冬、高校の友人から「バイトを手伝ってくれない?」と誘いを受けました。私以外にも2人誘われており、仲良し4人でのアルバイト。私はこれまでアルバイトの経験はありませんでしたが、友人たちも一緒という気楽さから快諾したのです。

アルバイトは友人がホールを務める焼肉屋のビラ配りでした。時給はなんと1,100円!私たちの住む地域の当時の最低賃金は618円でしたから、高校生にとってはかなり高額な時給でした。1日2時間のビラ配りを計3日間の日程です。

ビラ配り初日、お店に挨拶に行くと、店主は私たちに食べきれない程の焼肉をご馳走してくださいました。美味しい焼肉をたらふく食べてお腹がいっぱいになったところで、私たち女子高生軍団は東北の寒空の下、ビラ配りに出陣したのでした。

手渡しではなく、なんと車にビラを入れていく指示で難易度UP

初日は、よく街頭でやっているビラ配りのそれでした。店の前の通りで「焼肉屋○○です!よろしくお願いします!」と通行人にビラを手渡ししていきます。ここで世知辛さを覚えます。貰ってくれないんです。

真冬の東北で道を歩いている人なんてほとんどおりません。花の女子高生のパワーをもってしても、受け取っていただけないのです。今思えば、私たちが焼肉臭かったのかもしれませんね。しかし、受け取り拒否なんて想定済みです。問題は2日目以降でした。

東北は車社会です。ビラ配り2日目、焼肉屋店主は「信号で車が止まったら車の窓をノックして、窓を開けてもらって窓からポスティングするように」と私たちに指示しました。焼肉屋の向かいに美容室があるのですが、ここの美容室のオーナーが考案した方法だというのです。

この指示で仕事の難易度が急激に上昇しました。1回の赤信号で止まった車3台にビラを投入出来れば上出来という効率の悪さです。人があまり出歩かない冬場の苦肉の策なのでしょう。ノックしているうちに信号が青に変わり、そのまま車が発進していき危ない想いをするということも少なくありませんでした。

考案者ご本人登場。そして持ち帰り残業

ビラ配り3日目。車の窓をノックしている私に30代後半から40代くらいの男性が声をかけてきました。そう、この男こそが窓からポスティングの考案者、あの美容室のオーナーだったのです。

「なぜここで、その方法でビラ配りをしているのか」と聴取を受けてしまいました。こういう配布方法に著作権みたいなものが発生するのかはわかりませんが、向こうからしたらパクられた気分だったのでしょう。彼も高校生相手に声を荒げたりはしませんでしたが、とても怖い思いをしました。

毎回アルバイトが終わるとお土産がもらえました。余ったビラです。これが所謂、持ち帰り残業というやつでしょうか。「配れ」とは言われませんでしたが、まあ、そういうことなのでしょう。

というわけで翌日、学校に持って行き、クラスメイトが登校する前に机の中にポスティングしていきました。たった25枚の消費にしかなりませんでしたが。みんなどう思ったのでしょうね。