割に合わないアルバイト体験談

青春時代が生臭くなった魚屋さんのバイト

高時給に惹かれショッピングモールの魚屋さんでバイトをすることに

私が魚屋でアルバイトをしたのは高校3年生のころです。17歳、やっとおしゃれに目覚めたお年頃で洋服やバッグなどを買うお金が欲しくて時給の高いバイトを探しました。それまでもファミリーレストランやコンビニで働いたことはあったのですが、学業もあるので長時間は働けず、もっと割りのいいバイトがしたいと思っていました。

大型ショッピングモールのフードコートで求人は発見しました。なんと時給は1,000円で、今まで時給700円で働いていた私にとっては魅力的でした。すぐに電話をして面接、その場で採用が決まりました。

働くことになったのはショッピングモールに入っている魚屋さんで、50代の男性社員3人と50代の女性のパート3人、さらに学生のアルバイトが1人でした。アルバイトの大学生の男性が辞めることになり、替わりに私が入るという話でした。

バイト初日は魚の臭いで吐きそうに…

初日は大学生に付きっ切りで仕事を教わりました。会っていきなり「この仕事が続いた女の子はいない」と言われ意味が分かりませんでした。仕事は刺身や切り身をショーケースに並べたり、商品をパックしたりする簡単なものでした。

しかし2時間くらい働いたところで臭いのせいで気分が悪くなってきました。なんとか3時間の仕事を終えて帰ろうとすると彼に「俺は初日に吐いたのに、よくがんばった」と褒められました。生臭い臭いから早く開放されたくてその日は逃げるように帰宅しました。

次の日からも生臭いお店で作業をしました。仕事は難しくないけれど臭いがきつくて続けられるか心配でした。それでも大学生がいなくなってしまうので必死に仕事を覚えました。

体に臭いが染み付く…

1週間後に大学生はいなくなり、1人で売り場を任されるようになりました。半年間勤務した彼は歴代のバイトの最長記録保持者だと聞きました。それから私は1人寂しく吐き気に耐えながらお客さんの対応や掃除などをこなしました。

続けるうちに臭いには慣れていったのですが、家に帰っても体に染み付いた臭いが残り不快でした。お風呂に入るまでは気分が悪く、食欲もわかないので痩せていきました。

後継者が育たず辞められない

仕事はしっかり覚え、お客さんとも上手くやっていけたので職場での私の評価はかなりよかったです。社員がパンをご馳走してくれたり、あまったお刺身をお土産に分けてくれることもありました。ただ、体や制服、持ち物に染み付いた臭いは強烈で、だんだんと友達からも生臭いと言われるようになってしまいました。

また普段の仕事はきつくないのですがときどきゴミ捨てを頼まれることがあり、それがトラウマになるほど壮絶でした。魚の内臓や皮がたっぷり入った巨大なゴミ箱を社員と2人で運ぶのですが、ちょっとでもバランスを崩すとエグい液体が体や服に飛び散り気が狂いそうでした。高校の制服にも魚の内臓がこびりついてしまい3ヶ月目でもうダメだと思いました。

学業に専念するため辞めたいと社員に言うと残念がられましたが、すぐに替わりの求人が出されました。私のように高自給に惹かれた女子大生や高校生が入ってきましたが、初日に倒れたり吐いたり1日で来なくなったりでまったく後継者が育ちませんでした。優しい社員への情もあり結局7ヶ月間生臭い生活をして、歴代バイト最長記録を塗り替えました。